もう2月も中旬となり、年度末に向けて慌ただしくなっている今日この頃。
我々社会人は『年末かー忙しくなるなーだりぃなー』くらいなもんだが、学生、といっても卒業を次年度に控えた学生にとっては気が気ではない時期である。
そう、就職活動だ。
私もかつてはせかせかと就活を行い、見事大学で学んだことを一つも活かすことのできない会社に入社することができ、とてつもなく後悔をしているところだ。
ちなみに私は福岡出身で地元の大学にいたのだが、周りの友人の多くは東京で就職し、地元に残っている人は公務員か教師か看護師といった非一般企業で働く人達ばかりである。
まあまあ都会な福岡ですら就職するとなると東京・大阪に出ざるを得ず、その他地方の人々も同様の環境ではないかと思われる。
そんな中、愛知県は地元就職思考が強い県だと言われている。
やはり、ほかの県に行くと味噌の味が変わってしまうので、嫌なのであろうか。
たぶん、そういった理由の人もいるかもしれないが、多くの人は違う。
諸説あるが、多く語られているのが、地元に優良企業が多いからだという理由だ。
その代表格が『トヨタ自動車』である。
今や日本を飛び出し、世界中で愛されているトヨタ自動車。そんな超スーパーエリート企業のおかげで、関連会社も数多く存在する。
つまりそれだけ就職するにあたっての受け口が広いのだ。
地元に残って安定した会社で働けて、うまい味噌を毎日食べることができるのであれば、そりゃあ県外に出て働く意味なんてない。
今回はそんな愛知県のシンボルトヨタ自動車の社長「豊田章男」について書いていきたい。
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豊田章男のwiki風プロフィール・経歴
名前:豊田章男(とよだあきお)
生年月日:1956年5月3日
出身:愛知県
大学:慶應義塾大学法学部→ハブソン大学
職業:トヨタ自動車社長
まず最初にひっかかったのは名前である。
トヨ“タ”じゃなくてトヨ“ダ”だったのか!
ちなみに創業当時の社名はトヨダだったが、アメリカへの輸出が開始されたのを境にトヨタに変更されたらしい。
まあこの手の名前にはよくある話である。
ちなみに、我が福岡ソフトバンクホークスの柳田選手はヤナギ“ダ”ではなくヤナギ“タ”であり、大隣選手はオオ“ド”ナリではなくオオ“ト”ナリである。
慶応義塾大学卒業後は、アメリカのハブソン大学へ進学しMBAを取得。
その後アメリカの投資銀行にて勤務したのち1984年にトヨタ自動車へと入社したのだ。
たった2行でさらりと書いたが、これはかなりすごいことだと思う。
超エリートそのもの。
ちなみにハブソン大学のことをあまり知らなかったので調べてみたところによると、ここのMBAコースはUSニーズのランキングで23年連続アントレーナーシップ1位に輝いており、質・量ともに群を抜いているのだ。
またその家系もすごい。
父はトヨタ自動車名誉会長
祖父はトヨタ自動車創業者
曾祖父はトヨタグループ創始者
また
母は元三井銀行取締役の娘
祖母は元高島屋社長の娘
妻は元三井物産副社長の娘
これぞリアル華麗なる一族。
やはり、世界的企業の社長ともあればこれくらい生まれも育ちもいいものなのだ。
ちなみに私の家系でピックアップできそうなことと言えば、父方のご先祖様が明治時代におきた西南戦争で西郷隆盛側の人間として戦ったということくらいだ。
書いていてこんなにもみじめな思いをする文章があろうか。
私のような福岡の中流家庭に生まれたような人間とはそもそも住む世界が違うのだろう。
あーあ、せめて慶応ボーイにだけでもなってみたかったな・・・。
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豊田章男の愛車は?逆にトヨタに乗ってない?
世界のトヨタの社長なだけあって、豊田章男氏の愛車はすごいものばかりのようで、合計6台も保有している。
例えば、世界に500台しかない「レクサスLFA」(約1億円)を保有している。
さすがに自社の高級車は持っているわな。
またテスラモータースの「ロードスター」も2011年の段階では持っていた。
ちなみにテスラはトヨタと業務提携を結んでおり、その縁もあってテスラ社より豊田社長に贈呈されたらしい。
ただ、そのほかの車に関しては何を持っているかトップシークレットらしく、正確な情報はない。
一応ネット上では、
「豊田章男社長が何に乗っているのか予想しよう!」
といった、何の生産性もない議論が交わされており、「86、プリウス、アクア」と言った自社の車や、「ポルシェ」のようないわゆる高級車、あるいは「日産リーフ」といった大穴予想まで飛び出し、とても心躍るディスカッションとなっていた。
まあ、一生答えなどわからないのであるが。
“お金持ち”豊田章男の資産・年収は?
豊田章男氏の社長としての収入は
1億8400万円 ※2014年の段階
と言われている。
また、持ち株の配当等も含めるとその額およそ3億円超ともいわれている。
まあ、あれだけの巨大企業のトップなのだから、これくらいの収入がないとやっていられないだろう。
また総資産については、はっきりとした情報はわからなかったが、世界長者番付に名を連ねるような孫正義氏や柳井正氏ほどの資産家ではない。
2016年度の世界長者番付において、10億ドル以上の資産家1810人の中に日本人は27人いるが、その中にも豊田章男氏の名前はなかった。
なので、少なくとも総資産は1千億円に満たないと考えられる。
が、それでも私たち庶民とは比較にならない規模の資産を持っていることは間違いない。
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豊田章男VSトランプ?
第45代アメリカ大統領に就任したドナルド・トランプ氏。
彼は就任以降各方面に多大なる影響を及ぼしている。
その一人が、実はこの豊田章男社長なのである。
トヨタがアメリカのお隣メキシコに自動車工場を建設することに対し『そんなのありえない!アメリカに建てんかい!さもないと高い税金とるぞ!』とトランプ砲をぶっぱなしてきたのだ。
それに対して章男氏は、デトロイトで行われた北米国際自動車ショーにて
『いやいや、今までうちらトヨタは、アメリカさんにめちゃめちゃ貢献してきましたやん。それを忘れたとですか?もしそれでも不満があるようでしたら、今後5年間で100億ドルの投資ばするけん許しちゃってん!』
と言ったそうだ。
この発言に対し、『さすがトヨタ!100億ドルとはやるねー』といった“トヨタアゲー”な反応から、『えぇー・・・トヨタめちゃめちゃ弱気やん。なんなん、アメリカのいいなりかい。あほくさ。』といった“トヨタサゲー”な反応まで様々であった。
ちなみにこのトヨタの方針に対して、トランプ大統領はだんまりらしい。
ただ、トランプ大統領がトヨタに対してこのようにかみつくこと自体、どうなのかと思う。
そもそも、メキシコに工場を建てることは本当にアメリカにとって悪いことなのだろうか。
まず、メキシコに工場を建てたからと言って、アメリカ国内での雇用が減るわけではない。
なぜなら、そもそもトヨタが雇いたい労働者の層はメキシコ人労働者のような人件費が安い異であって、アメリカで職を欲している人ではない。なので、そこでパイの食い合いはしていないはずだ。
また、移民問題もあるなかで、メキシコで正常な雇用が増えていけば、少しずつではあるがメキシコからアメリカへ移り住んでくる人が減るのではなかろうか。
さらに、アメリカに工場を作ったところで、トヨタがメキシコ人労働者に払おうとしていた賃金で足りるのか問題がある。そもそもこの二国間では物価が違うのであるから、単純にアメリカに工場をつくり、メキシコ人労働者に払おうとしていた賃金をアメリカ人労働者に支払ったところで、十分な暮らしができるとは思えない。
本当にトランプ大統領は、考えて物事を言っているのであろうか・・・。
豊田章男の本~トヨタ式とは?~
豊田章男社長ならびにトヨタ関連の本は数多く世の中に出版されている。
例えば、トヨタの今と未来について語られている「豊田章男「トヨタ」再生」や、社長就任と共に「新型プリウス」を発売するなど、自動車産業の危機が叫ばれる中で、常に先手を打ってきた豊田章男氏の本質に迫った「豊田章男の人間力」などがあげられる。
基本的に、章男氏が自ら執筆するということはあまりないのだが、インタビューを通し、彼の人間性や考え方、生き様などが感じ取れる内容となっている。
ただ私が最も印象的だと感じる一冊は、「トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術」という本だ。
これは、トヨタの全社員が実践している、なんでも一枚の紙にまとめるという習慣を取り入れ、普段の業務を効率的に実践しようという話だ。
例えば、会議に出席した際も、何枚もぺらぺらと紙を用意するのではなく、たった一枚の紙を持って参加をする。そこで、いかに効率よく内容を整理し、重要なところを理解できるかという思考が養われていくそうだ。
確かに、全社的にこういったことが習慣づけられていれば、無駄をそぎ落とした整理の仕方が身に付きそうだ。
しかし、この本は、使い方を間違えるととても迷惑なものになる。
私が働いている会社では、もちろんこのようなトヨタ式の運営を行っているわけではなく、大量の情報をインプットし、ほとんどの要素が無駄なものとして蓄積もしくは忘却の彼方へと消えて行っている。
そんな中、上司が思い付きでこんなことを言い出した。
今日からうちもトヨタ式だ。
おそらく、この本を読んだかのか、もしくはカンブリア宮殿とかで章男氏の特集を見たとかの類であろう。
確かに、トヨタのような働き方は理想的だし、参考にするべきである。
ただ、これは全社的な取り組みであって、全社員が同じ思考で、かつ昔から継続して行っていなければ意味がない。
そんな中、思い付きで全社員の中のほんの一部がの人たちだけがトヨタマインドをもって臨んだところで、ただ単に情報を取りこぼすだけのザル社員の出来上がりなのである。
結局、なんちゃってトヨタ人は見事社内迷子となってしまい、逆に非効率的な働き方となり、ただただ無駄な時間を過ごしてしまった。
こういった素晴らしい会社に影響されるのは大変いいことなのだが、タクトを振る上司には冷静に自社のことをみたうえで政策を実施してほしいものである。